軽自動車の馬力と排気量の関係について

車の性能を測る際に「馬力」が使われているのを目にしたことがあると思います。

現在、軽自動車のエンジンは660ccまでと決まっていますが、ここから作り出せる力は何馬力ぐらいになるのでしょうか。
そしてその馬力でいったいどれぐらいの力が得られているのかについてまとめました。

馬力とは

そもそも馬力というのが何かを先に知っておきたいと思います。

馬力は英語で書くとhorse power。
そのため、アメ車のカタログスペックにはhpといった単位で記されています。

馬一頭分の力・・・ではない

馬力と聞くと、その名の通り「馬一頭が出せる最大のパワー」のように考えそうですが、実際の馬は一頭で数十馬力の力を出せるそうです。
というか、そもそも馬といっても種類があるわけですし、個体による力の差だってありますよね。

実は馬力にはしっかりと決められた定義があります。
日本においてはフランスの馬力計算方式に則って「75kgのものを1秒間に1m持ち上げる能力」を1馬力（1ps）として扱っているのです。
※ちなみにアメリカの馬力の場合は1秒間に550ポンドのものを1フィート動かせる力」となっており、日本人にはなじみのない単位になっています。

また、近年ではこうした力を表すのにkw（キロワット）を用いるのが通常で、メーカーカタログにはpsとkwが同時に書かれていることが多いです。

軽自動車が作り出せる馬力

馬力は前述のとおり、75kgのものを1秒間に1m持ち上げる能力です。
自動車の場合、エンジンから出力される力によってタイヤを回転させて進むわけですが、この時の回転軸にかかる力は力点までの距離とそこにかかる力によって変わってきます。

ではその力点にかかる力がどのように決まるかというと、排気量とシリンダー数、シリンダーのストローク長によります。

ですが、現在の軽自動車は660ccの排気量で3気筒というものが多く、だいたいどの車も馬力は50psぐらいと言われています。
同じ排気量でも圧縮効率が高いエンジンであれば大きな馬力を得られるため、ターボ車の場合には60psぐらいとなっています。

参考までに書いておくと、スポーツカーなどの場合1,000馬力程度を出せるものもあるため、軽自動車の馬力が如何に小さいかがわかりますね。

軽自動車の馬力でどれぐらいの力が得られるのか

では馬力の低い軽自動車だと、道路を走行するのに不都合があるかというと・・・そんなこともありません。

軽自動車だって大人4人を乗せて高速道路で100km/hで走ることは可能です。

ただし、その速度に達するまでには回転数が高く、少ない力で回せるギアから徐々にあげていかなければならず、踏み込んでも踏み込んでもなかなかスピードが乗ってこないということが起こり得ます。
馬力が大きな車であれば少し踏み込んだだけで大きなギアを高回転させる力があり、加速が早いわけですね。

これは何も高速道路で最大速度での話だけに限りません。
たとえば僕の場合、近所の50km/h制限道路でも踏み込みを忘れてしまい後ろの車に圧迫される・・・なんてことが多々あります。

軽自動車には軽自動車の利点があるため、高速での移動が主であるような場合であればもう少し馬力の大きい車を選ぶという方が正解といえるでしょう。