軽自動車の新車エコカーと中古車18年落ちの年間維持費の差額について
2017/09/03
中古車を探しているうちにふと、燃費のいいエコカーをローンで購入した方が結果的に安いんじゃないか!?と思うようになり、2つの条件を比べてみました。
結論から言うと、エコカー減税などの免税はそこまで大きなものではなく、一番差が出る部分は購入金額と修理費、ガソリン代といった部分だと思われます。
なので、余り乗らない方なら新車だろうと中古車だろうと年間維持費にはほとんど差がなく、購入金額の安い中古車の方がお得ということになりそうです。
・・・維持費だけで判断するなら、ですが。
各項目を、極端な値で比較しましたので参考にしてみてください。
ガソリン代の差
一番大きいと思われるガソリン代の年間差額は当然「乗った距離」に左右されます。
当初自分が考えていた距離は、妻の実家へ11km×往復×月に4回、僕の実家へ5km×往復×月に1回、家族のお出かけに30m×往復×月に2回で・・・月間走行距離が218kmというものでした。
もしガソリンがリッター120円平均だったとすると、その場合の差額は以下。
新車エコカー | 18年落ち中古車 | 差額 | |
---|---|---|---|
燃費 | 32km/l | 12km/l | |
年額 | 9810円 | 26160円 | 16350円 |
32km/lで走るエコカーと18年落ちで12km/lの中古車で比較しています。
エコカーの場合、218km÷32km/l×12ヵ月なのでだいたい年間で81.75リットル必要ということになります。
同様に中古車の方は218km÷12km/l×12ヵ月なので、年間で218リットル必要です。
それぞれに120円をかけた値が9,810円と26,160円で、その差額は16,350円でした。
年間5,000km乗る場合
僕の妻にヒアリングをしたところ、実家へ帰る回数が2日に1回になるかもしれないとのことでした。
そうなると月間の走行距離が460km、年間だと5,520kmほど走ることになります。
新車エコカー | 18年落ち中古車 | 差額 | |
---|---|---|---|
燃費 | 32km/l | 12km/l | |
年額 | 20700円 | 55200円 | 34500円 |
こうなると差額で34,500円発生するようになりました。
以降はこの差額が広がっていく感じなので、エコカーの方がお得になっていく印象があります。
※ちなみに、5000kmとか10000kmは任意保険の月額料金も変わってくる部分なので注意したいところです。
年間10,000km乗る場合
ついでに毎日15kmの距離を往復するというパターンも考えてみました。
15km×往復×365日で10,950kmの走行です。
新車エコカー | 18年落ち中古車 | 差額 | |
---|---|---|---|
燃費 | 32km/l | 12km/l | |
年額 | 41062円 | 109500円 | 68438円 |
だいたい年間10,000kmぐらいは「普通の走らせ方」というのを見た気がするので、普通に乗っている人なら7万円弱の差が出ることになりますね。
税金の差
次に税金の差額を見ていこうと思います。
自動車にかかる税金は自動車取得税、自動車税、重量税の3つ。
それぞれ見ていきましょう。
自動車取得税
自動車取得税は自動車取得時にかかる税金です。
以下の式で求められます。
取得価額× 2% = 自動車取得税額
取得価額は新車・中古車によって変わってきますが、詳しくはここでは割愛します。
ここではわかりやすく、極端な車で比較してみましょう。
まず新車エコカーの場合、今の税制であれば燃費基準値の高いもので取得税が免税となる場合があります。
そして18年落ちの中古車で考えると取得価額が50万円を下回るものが多く、取得価額50万円未満の場合には免税です。
つまり、この場合で考えると差額が0円ということです。
※エコカーの優遇は年々厳正化されているので、場合によっては取得税は新車を購入する方が高くつくようになりそうです。
軽自動車税
自動車税は自動車を所有している人に毎年化される税金です。
最初の検査から13年超過 | |||
---|---|---|---|
5ナンバー | 営業用 | 6,900円 | 8,200円 |
自家用 | 10,800円 | 12,900円 |
※平成27年(2015年)以降に取得した車の場合
自家用軽自動車の場合は通常年間10,800円ですが、13年を超えた車には重課があり、12,900円となります。
そしてエコカーの場合は今の税制においては最大で50%の減免があるので、最大に適用されたとして5,400円。
その差額は7,500円です。
重量税
重量税は車検のたびにかかってくる税金です。
そのため、重量税を考えるときには中古車購入時の車検の残りがどれぐらいあるか・・・?によっても変わってきますね。
エコカー | 右以外 | 13年経過 | 18年経過 | |
---|---|---|---|---|
2年自家用 | 5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
2年事業用 | 5,000円 | 5,200円 | 5,400円 | 5,600円 |
通常、軽自動車の場合、6,600円。
13年経過車両で8,200円、18年経過車両で8,800円です。
また、エコカーの場合は5,000円です。
新車エコカーの場合
新車登録時は初回登録後3年間は車検がなく、その後は2年ごとに車検を受ける必要があります。
もし、最大に減税が適用されるエコカーを新車で購入した場合には、登録時の重量税は免税(0円)となります。
さらに3年後の重量税も免税。
次の2年後(購入時から5年後)からは2年ごとにエコカーとして5,000円がかかるわけですね。
そう思うと、最初の5年は1,000円が重量税の年額ということになります。
18年落ち中古車の場合
18年落ちの中古車を購入した際、2年間の車検が残っていた場合、取得時の重量税は0円です。
2年後に8,800円、そしてさらに2年後(購入から4年後)に8,800円がかかってきます。
この計算はどう考えるかが難しいところですが・・・単純に4,400円を重量税の年額と仮定しましょう。
その場合、重量税の年間差額は3,400円ということになります。
ただ、あくまでこの条件下においてのみなので、たとえば中古車の取得時に車検が切れている場合とか、新車でもエコカー減税が適用されなかった場合、または税制の改定があればこの限りではないですね。
保険の差
車に乗る際には自賠責保険(強制保険)と任意保険の加入が必要です。
これらの差額も見ていきます。
自賠責保険
自賠責保険は必ず加入しなければならない保険です。
車検の度に更新することになります。
新車の場合、3年間で34,820円という額面になっているので、年額で考えると11,607円になります。
対して18年落ちの中古車の場合は車検が2年ごとで自賠責保険が25,070円なので年額は12,535円。
その差額は年間928円です。
任意保険
任意保険の加入は必須ではありませんが、万が一のことを考えても確実に加入しておくべき保険です。
こちらは毎年の更新となります。
アクサダイレクトのスピード診断で見てみたところ、38歳、免許の色がブルー、等級が7、5,000km未満の走行で22,700円。
同10,000km未満なら27,380円、それ以上なら33,070円という結果が出ました。
ただ、その条件を入れるところにも新車か否か、エコカーかどうかという項目はありませんでした。
要は車が新しいか古いか、エコかどうかで対物・対人の事故を起こすかどうかに影響はしないという判断なのかもしれません。
同様に以前はエアバッグの割引などがありましたが、現在ではほとんどの会社が適用していないそうです。
また、何社かエコカー割引を行っているそうですが、数%~1,000円程度の割引とのことでした。
というわけで、差額は基本的に0円。
あっても1,000円程度と考えておけばOKでしょう。
年間差額の総額は・・・?
以上のことをまとめると、以下の表のようになります。
項目 | 年間差額 | ||
---|---|---|---|
ガソリン代 | 16,350円~68,438円 | ||
税金関係 | 自動車取得税 | 0円 | 計10,900円 |
軽自動車税 | 7,500円 | ||
重量税 | 7,500円 | ||
保険関係 | 自賠責保険 | 928円 | 928円~1,928円 |
任意保険 | 0~1,000円 |
年間5,000kmも乗らない人なら、差額が29,178円。
10,000km乗るような人なら差額が81,266円といった感じです。
仮に新車エコカーを100万円、18年落ち中古車を20万円で購入した場合の購入金額80万円の差額を埋めるには(単純に考えたら)多く乗る人でも10年近くはかかるのかな・・・といった感じでした。
ただし、この計算には穴があるぞ
ただし、これはあくまで燃料費と税金、保険だけを見た時の話に過ぎません。
車を維持する際には整備費用や修理が必要になった際の工賃、パーツ代なども発生してきます。
整備や工賃は自分で出来る人なら自分の時間を使ってどうにかなるかもしれませんが、パーツ代だけはどうしても支払わないわけにはいきません。
18年落ちの中古車なんて、絶対にどこかしらの消耗品交換が必要になってきますし、下手したらエンジン載せ替え→新しい中古車を買った方が早い・・・なんてことにもなりかねないそうです。
反面、新車の場合にはディーラー保証が5年間ついていたりするので極端な話そういった費用の心配がありません。
中古車はどんなものをつかまされるかわからない以上、このあたりの計算ができないので難しいところですね。
おわりに
というわけで、新車エコカーと18年落ち中古車での維持費についての比較でした。
僕はとにかく「足」としての車を欲しているため、こうした維持費にばかり目がいってしまいます。
でも普通車を買う際には「新しい車に乗っている」という優越感だったり、逆に中古車を何台も乗り継いで楽しむということだったり・・・いろいろな考え方があると思います。
なのでまぁ、維持費だけでは「どちらが良い」とは判別が付けづらいところではありますね。
ただし!
地球に対してはエコカーの方が優しいような気はしていますがw
※そのあたりも懐疑的な意見もあって難しいです・・・。
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